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A Person Waving a Tsunami Flag

津波フラッグを振る人

リスク対策.com様の連載・コラムに「防災とピクトグラム」のタイトルで掲載されました。
第17回「社会課題をピクトグラムアートで解決する!」に掲載されています。

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すでに発表している作品名:「津波避難の呼びかけ」の3作品である「津波注意報」「津波警報」「大津波警報」は、聴覚障害者対応になっていますが、あえて津波避難の呼びかけの作品に津波フラッグをオリジナルのピクトグラムに置き換えて融合させた作品にしています。

作品名:「津波フラッグを振る人」

フラッグ・ピクトグラム(図の左4点)

【津波フラッグ】
聴覚に障害をお持ちの方や、波音や風で音が聞き取りにくい遊泳中の方などにも津波警報などの発表をお知らせできます。

【津波注意】
地震が起きた場合、津波が来襲する危険のある地域を表示。
※黒色と黄色の三角形の図記号は、注意を示す図記号で、地震が起きた場合、津波が襲来する危険がある地域であることを注意喚起する場合に使用します。

【津波避難場所】
津波に対しての安全な避難場所(高台)の情報を表示。

【津波避難ビル】
津波に対しての安全な避難場所(津波避難ビル)の情報を表示。
※緑色の正方形の図記号は安全な場所への誘導を示す図記号で、津波が発生した際、津波より高い高台、ビル等への誘導を示す場合に使用し、文字による補助表示(避難場所の名称等)が必要となります。

フラッグおよびピクトグラムのデメリットは、イメージでしか意思疎通が図れないことです。
特に津波警報は、まったく違うことを連想させているかもしれません。注意など危険が及ぶものは、文字や音声などで欠点を補う必要があります。
どのような意味があるのかわかりにくいことのないよう、子ども、高齢者、障害者、外国人も理解できるフラッグおよびピクトグラムが求められています。

ピクトグラムアート(図の右3点)

【津波注意報】
発表基準は、予想される津波の高さが高いところで0.2m以上、1m以下の場合であって、津波による災害のおそれがある場合。

【津波警報】
発表基準は、予想される津波の高さが高いところで1mを超え、3m以下の場合。

【大津波警報】
発表基準は、予想される津波の高さが高いところで3mを超える場合。

ピクトグラムを2つ以上並べた動画にすることで、視覚に訴えるだけでなく、音声や警報音(聴覚)も入れているので緊迫感を出すことができます。
特徴は、地震の音を「ガタガタ…」にしないで、あえて異音にすることによって、周囲にいる人を引きつける効果があります。

津波警報を「色」と「音」で区別

統一基準採用後の表示色「津波注意報(黄色)」「津波警報(赤色)」「大津波警報(紫色)」にしています。
※気象庁から放送事業者に対し、津波情報の色使いの統一を働きかけ、NHKと日本民間連盟との間で、津波注意報を黄色、津波警報を赤色、大津波警報を紫色に統一されました。

サイレン音も「津波注意報」「津波警報」「大津波警報」のサイレンパターンにしています。

視覚障害者や子ども、外国人にも伝わるユニバーサルデザイン

補助的に日本語(漢字にはふりがな)と英語の文字情報、音、音声を入れることで、視覚障害者や目の見づらくなった高齢者、漢字が苦手な子ども、外国人など、世界中のすべての人たちに確かな情報を伝えることができる強力なユニバーサルデザインです。
盲ろう者(視覚と聴覚の両方に障害を併せ持つ人)や一部の障害者以外は、ほぼすべての人に情報が伝わることに気が付きました。

視覚障害者とは反対に、聴覚障害者は視覚からの情報に頼らないといけないので、ピクトグラムアートは大変有効です。
実は東日本大震災のときに、聴覚障害のある仲間から「防災無線が聞こえなくて逃げ遅れた」という話を聞き、ピクトグラムを2つ以上並べた静止画や動画にすることで、聴覚障害者に情報が伝えられるのではないかと考えました。
それを「ピクトグラムアート」と名付け、本格的に制作に取り組んでいます。
詳しくは、「ピクトグラムアート誕生秘話」をご覧ください。